それが「ダイアーナルメーター」です。
参考画像 (映り込みが激しくて申し訳ないです) |
アメさんと戦うことで手に入れられる「福猫開運縁起熊手(特級)」の画像(アイテム入手時や売却画面で表示されるもの)が、白地にダイアーナルメーターとだけ書かれた四角い画像になるという現象が起きていました。皆さんご存知の通り、オトカには今まで「ダイアーナルメーター」なる名称のアイテムが実装されたことはありません。その正体を巡ってツイッター上などでいくつかの説が唱えられていました。
ある人曰く、福猫開運縁起熊手(特級)の内部名あるいは没ネームである、と。
またある人曰く、次回実装されるアイテムの仮データである、と。
どちらが真でどちらが偽なのか、あるいは両方とも偽なのか。前者については次回アップデートの予告があればはっきりするでしょうが、今のところはわかりません。ですが、名称からある程度考えることはできます。
ダイアーナルメーターという名称を読み解きながら、その正体を考えてみようと思います。
まず英語表記ですが、おそらく“diurnal meter”でしょう。“diurnal meter”とGoogleで検索しても出てこないので、そのままの名前の道具はないようです。
“diurnal”という単語、初見だと発音にちょっと戸惑うかもしれませんが、di(ダイ)・ur(アー)・nal(ナル)と分解すれば案外普通の発音です。
これは形容詞で、主な意味は
- 昼間の,日中の,(動物が)昼行性の,(植物が)昼に開花する
- 日ごとの,日周的な
といったところです。
“meter”のほうはメートル法の「メートル」の意味もありますが、ここでは計量器、計器という意味でしょう。なので、“diurnal meter”全体では「日中の計量器」のような意味……になるでしょうか?
アメさんの没アイテム説
ダイアーナルメーターはアメさんの武器としてドロップしますが、アメさんは太陽神であるアマテラスオオミカミがモチーフの1つとなっている方です。“diurnal”という単語と無関係ではありません。ここからは、ダイアーナルメーターはアメさんのもちものなのではないか? という仮説を検証していきます。「日中の」という意味の“diurnal”には対義語として“nocturnal”があります。「夜の」という意味です。では、nocturnal meterもあるのでしょうか?
そう考えてみると、「夜の計量器」は「ツクヨミ」なのではないかと連想することができます。ツクヨミ……こちらはヨミさんがモチーフの1つとしている神ですが、ツクヨミの名前は「月を読む」=「月日を数える」に由来するという説があります。日本の旧暦は太陰暦なので、月を読むことで暦が決まります。そして、「暦(コヨミ)」は「日読み(カヨミ)」が語源のようです。
「ツクヨミ」は「夜を計るもの<ノクターナルメーター>」であり、その対極は「カヨミ」、「昼を計るもの<ダイアーナルメーター>」――。ツクヨミのキャラクターであるヨミさんとの対比として、ダイアーナルメーターはアメさんのもちものに設定されていたのではないか? という気がします。
また、昼を計るものといえば日時計ですが、日時計は英語で“sundial”です。“dial”は時計の文字盤や計器の目盛りのことです。“sundial”→“日の計器”→“diurnal meter”というふうに再翻訳したと考えることもできそうです……よね。
日本文化において日時計の存在感はやや薄いようですが、それでも主に東北から北海道において、縄文時代の遺跡として「環状列石」が発見されています。これらの環状に並べられた石は、日時計の役割も持っていたと考えられています。よって、古代日本をモチーフとしたキャラクターが、日時計を原型としたもちものを持っていてもおかしくはない気はします。
すこし逸れて言語的な面白みのお話をすると、実は“diurnal”と“dial”は似た語源を持っており、両方ともラテン語の「日(diēs)」に遡れるようです。もともとは“dial”だけで「日時計」を意味し、そこから「時計の文字盤」などの意味が発生した……という経緯みたいです。
新アイテムの仮データ説
さて、「次回実装されるアイテムの仮データ説」のほうですが、どうやら主に「ライアさんの新コーデの武器で、六分儀のことだ」というふうに考えられているようです。六分儀説のほうを検証してみましょう。
六分儀は英語で“Sextant”です。英語版ウィキペディアでは“A sextant is a doubly reflecting navigation instrument”と紹介されています。つまり「ナビゲーション器具(navigation instrument)」であり、meterとは呼ばないようです。
どうやら結果がほぼ自動的に指針の位置や数値として出てくるもののことをmeterと呼ぶようですが(参考:meterの意味 - 英和辞典 Weblio辞書)、六分儀は違います。六分儀は結果は目盛りで読み取りますが、使用法がそれなりに複雑で、「自動的」とは言えません。
また、六分儀は昼夜のどちらでも使えますし、特に1日周期で使ったりするものでもないので、“diurnal”の持つ意味は六分儀とはマッチしないように思います。
六分儀は航海用の道具として有名ですが、もともとは天文台などに設置される天体観測器具でした。“diurnal motion”で天体の「日周運動」という意味になりますが、六分儀は高度や角度を測るためのものであって、天体の日周運動を知るためのものではないはずです。よって、やはり“diurnal”と六分儀はあまり関係がありません。
結論
やはり、アメさんのもちものの没データだったのではないかとわたしは思います。もしも新アイテムだとしても、六分儀ではないと思います。名称から考えると、おそらく日時計を原型にしたアイテムでしょう。
とはいえ、オトカドールというものはいつも予想の斜め上をいくので、このわたしの考えも的はずれかもしれません……。
では、今夜はこの辺で。
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